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2023-06

「全成分表示」で怪しい「無添加化粧品」を見分ける方法

以前のブログ記事で、全成分表示に「抜け穴」的ルールが存在すること、
その「抜け穴」を利用して、 
配合した全成分を全て表示していない「無添加化粧品」メーカーが 
残念ながら存在することを書きました。


今回は 具体的に 「無添加」を謳う化粧品が どんな全成分表示ならば 怪しいのか、
書いてみたいと思います。

まず、「抜け穴」ルールのためによく利用されるのが コラーゲンや植物エキスなど、
動植物からの抽出物です。

まず特に要注意は「コラーゲン」で、化粧品には コラーゲンをアルカリや酵素などで
分解した「加水分解コラーゲン」が最もよく使用されているのですが、
これはほとんどのものに原料の段階からパラベンやフェノキシエタノールが入っています。
(魚由来の「マリンコラーゲン」も同様)

ですから、コラーゲンが全成分に入っている段階で、キャリーオーバーのパラベン、
フェノキシエタノールの混在を疑ったほうがよいです。

「エラスチン」の場合は 全成分表示の中に、BG という表示がなければ、
キャリーオーバーの防腐剤の混入,もしくは 本来表示しなければばらない溶媒のBGを
表示していない疑いが強いです。

エラスチンには 水溶媒、BG溶媒のものが原料として存在していて、水溶媒のものには
パラベン、もしくはフェノキシエタノールが入っているからです。
(マリンエラスチンも同様)

ヒアルロン酸Naになると、話は変わってきます。
水にあらかじめ溶かしたゼリー状の原料もあれば、粉末もあるからです。

水に溶かしたものであれば、防腐剤を入れないと、すぐに腐敗してしまいます。
ですから、ゼリー状のものには パラベンやフェノキシエタノールが入っているものが
多いのですが、原料に使用しているのが 粉末であってもゼリー状であっても
同じ、ヒアルロン酸Na という表示名称なので、どちらを使用しているか、
全成分を見るだけでは区別がつきません。

コラーゲンやエラスチンといった動物抽出物の次に、要注意してみるべき点は 
植物エキスです。

どの化粧品の全成分を見ても 多くの植物エキスの名前が書かれているものが
多いですね。 

植物エキスの溶媒は 美容オイルに使われているもの以外は(水系の製品に使われて
いるもの)は 概ね、下記の3種類が存在します。

①エタノール+水で抽出したもの
→キャリーオーバー防腐剤は通常含まれない。(腐敗しにくい為)
ただし溶媒のエタノール、水は表示しなければならない

②BG+水で抽出したもの
→キャリーオーバー防腐剤は通常含まれない。(腐敗しにくい為)
ただし溶媒のBG、水は表示しなければならない

③水だけで抽出したもの
→キャリーオーバーとしてパラベンが含まれる。(腐敗しやすい為)
動植物エキスの種類によってはパラベンの代わりにフェノキシエタノールが含まれる


当社の無添加化粧品Global Beautyは キャリーオーバーで防腐剤が化粧品に
混入するのを避ける為、①または②のエキスしか使用していません。

しかし、皆さんが お手元にお持ちの化粧品、よろしければ全成分をチェックしてみて
ください。

全成分の中に「エタノール」または「BG」という表示がないのに、植物エキスの名前
だけは書いてある化粧品はございませんか?(下記のように)

水、・・・、○○エキス、△△エキス、・・・ 

要チェックのポイントとして、油分の名前などはどうでもいいです。
「溶媒」と「動植物抽出物」に着目して表示を確認するのです。

「エタノール」または「BG」という表示がないのに(溶媒が「水」という表示のみで)
植物エキスだけは1種類以上表示されているような場合、
防腐剤キャリーオーバーが隠れているか、もしくは 本来表示すべき溶媒を表示していないかの
いずれか、あるいは動植物抽出物が複数だと両方の場合があります。

なお、この例に必ずしも当てはまらないのは 海外で製造している海外ブランドの
無添加化粧品やナチュラルコスメの場合です。(原料も海外メーカーのものを
使用しているので)

また、国内ブランドであっても 配合している植物エキスを 全て自社でオリジナルで
抽出している場合は 当てはまらない場合があります。

そのようなメーカーは ホームページなどに 植物エキスを自社で抽出していることを
すでにアピールしているでしょう。
(植物エキスの自社抽出というのは かなりの宣伝になりますので。)
ですから、もしも、私のこの記事を読んで お客様が怪しいと疑い、メーカーに
問い合わせてみた結果、初めて「自社抽出しています。」という回答が返ってくる
ような場合は どう考えても変でしょう。(笑)

また、「自社抽出」を本当にやろうと思えば、コストもかかりますし、水溶媒の場合は 
冷蔵庫で管理して早く使い切るということになります。

中小零細企業が多い日本の化粧品業界、どれだけのメーカーがそんな手間ひまかけたことを
原料入手の段階から行っているでしょうか・・・。


というわけで、全成分表示から 配合した全成分を全て表示していない不誠実なメーカーを
見分ける方法、この方法でも 完璧ではありませんが、
特に「溶媒」と「動植物抽出物」に着目することで、
いくつかのメーカーは すでに全成分表示に「ボロ」が出ておりますので、是非覚えて
おいてくださいね。


こだわりの無添加コスメ Global Beauty

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