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2019-10

TPPで 国民皆保険は残るが、縮小する

自民党は 

「聖域なき関税撤廃」が前提となる場合、TPP交渉への参加を反対する

というのが公約でした。

そして、安倍総理が訪米して、2月22日午後(日本時間23日午前)、
日米首脳会談後の記者会見で、環太平洋戦略的経済連携協定(TPP)について
「聖域なき関税撤廃が前提でないことが明確になった」として、
TPP交渉への参加 を表明しましたね。

TPP推進派の "言葉遊び" に、この「聖域なき関税撤廃」という言葉が利用されて
しまったのですが、首脳会談後の日米共同声明をみると、

①TPP交渉に参加する場合には、全ての物品が交渉の対象とされること、

②日本が(中略)「TPPの輪郭(アウトライン)」において示された包括的で
高い水準の協定を達成することになる

③両国ともに二国間貿易上のセンシティビティが存在することを認識しつつ、

④最終的な結果は交渉の中で決まっていくもの

⑤一方的に全ての関税を撤廃することをあらかじめ約束することを
求められるものではない

⑥自動車部門や保険部門に関する残された懸案事項に対処し、その他の
非関税措置に対処し、・・・

となっており、聖域が取れる とは どこにも一言も書かれていません。

政府が発表した「環太平洋経済連携協定(TPP)」に関する共同声明全文(英文)

「日本は農産品、米国は工業製品といったセンシティビティが存在することを
認識し・・・
(Recognizing that both countries have bilateral trade
sensitivities, such as certain agricultural products for Japan and
certain manufacturedproducts for the United States, )」

という部分をもって 「聖域なき関税撤廃」ではない。 と勝手に
安倍総理が(日本側が)解釈した ということなのです。

その前に 

「すべての品目は交渉の対象となることを確認し
 (all goods would be subject to negotiation, )」

とも 書かれているわけですから、関税がどうなるかにかかわらず、
日本側が「聖域」にしたい品目も 交渉対象 となるわけです。


また、自民党の政権公約では TPPについて、下記のように
書かれていました。


●自民党のTPP交渉参加の判断基準

(1)政府が、「聖域なき関税撤廃」を前提にする限り、交渉参加に反対する。

(2)自由貿易の理念に反する自動車等の工業製品の数値目標は受け入れない。

(3)国民皆保険制度を守る。

(4)食の安全安心の基準を守る。

(5)国の主権を損なうようなISD条項は合意しない。

(6)政府調達・金融サービス等は、わが国の特性を踏まえる。


このうち、米国が 最も 関心があって 日本の市場をこじ開けたいと思って
いるのは 保険や医療の分野 なのです。

私も含めて、TPPに反対している人の多くが
「国民皆保険」が守られるのか ということと ISD条項によって
国の主権が犯される ということに最大の危惧を持っていると思います。


「国民皆保険」の解体自体は 米国は要求はしないでしょう。

TPP推進派の人たちが
「国民皆保険についてはTPPの議題にも上っていない」等と言っていますが、
それは 本当のことでしょう。

米国は 国民皆保険を無くしてほしい とは思っていないからです。

米国には 2億人の人口のうちの4分の1、約5千万人の方たちが無保険者です。
それだけの数の無保険者がいるのだから、民間の医療保険しかない のかと
思っていたら、そうではないようですね。
いちおう、公的な医療保険制度 というのはあるのです。

しかし 米国の公的医療保険 というのは ごくごく一部の人たちに対象が
限られているそうです。

保険会社が「儲からないから契約をしたくない人たち」、つまり、
高齢者または低所得者のみを対象としているのです。

高齢者は病気をしやすいですし、低所得者は 月々の保険料が払えるかどうかも
分かりません。

民間の保険会社が 相手にしない人たちを 公的な医療保険がカバーしていると
いうことです。

ですから、米国は TPP交渉では 日本に対し、公的な医療保険の解体を
要求することは まずないでしょう。
むしろ存続してくれたほうが 米国の保険会社にとっても都合がよいのです。


しかし、公的な医療保険は残っても 縮小する方向に向かうのは間違いないです。

まずは「混合診療」が解禁されますから、お金持ちの人たちは高度先進医療と
保険診療を組み合わせて受けられるようになります。

混合診療で無い今の状態は 保険適用でない高度先進医療を受けると、
保険診療の部分まで全額自己負担となっていますから、それが改善されるという
ことです。

・・・と言えば、なんだか 良いことのようにも聞こえますが、そうではないのです。

これ以上医療費を増やしたくない厚生労働省としては 新しい治療法や薬は 
すべて「保険適用外」ということにもしやすいということです。

株式会社の医療への参入など、利益を追及する病院が出てきます。
これは 米韓FTAでは すでに まずは「特区」からとして行われています。

知的財産権の拡充 ということを求めていますから、医薬品の特許期間を
延長しろ という話にもなると思います。

そうなると 安いジェネリック医薬品の市場が縮小・衰退する ということです。

また、日本は薬価を安く抑えていますから、薬価を自由に製薬会社に決めさせろ
という話にもなるかと思います。

これは 「日本での薬価が安すぎる」として、以前から米国が日本に対して
要求していたことです。

また、手術に関する手技で「特許」が認められる可能性があります。
そうなると、特許が取られた新しい手術法を 他の医師が患者の治療の為に
用いようとすれば、「特許使用料」を支払わなくてはいけなくなります。
手術の医療費が上がる ということです。

また、薬の承認までの期間短縮も以前から要請されていることです。
安全性や有効性がしっかり認められたものであれば、期間短縮は良いことかも
しれませんが、安易に短縮すると、それらが おざなりにされる可能性があります。

そもそも効くかどうかもよく分からない薬や、副作用の危険が高い薬を
高い価格で買わされたりする可能性が出てくる ということです。


混合医療の解禁、薬価の上昇、医薬品特許期間の延長や営利企業の参入 などの
複数の要因によって、「国民皆保険」というものは いちおう存在し続けても
だんだんと 縮小、形骸化していく ということです。



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