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2019-10

体罰は自立妨げ成長の芽を摘む

大阪市立桜宮高校の2年男子生徒が体罰で自殺した問題、色々と報道されている
ニュースを読むと、学校や教育委員会が適切に対処していれば、必ず防げたはずの
自殺ですので、悲しくなってきますね。

この男子生徒がバスケットボール部の主将になったのは昨年9月。

バスケが大好きで中学では副主将を務め、休みの日でも自主練習をするほど
熱心だったこの生徒。
中学生時代、試合でも活躍しましたが、大会では地区の2位にとどまり悔しい思いを
したことから「もっと強い学校で続けたい」という強い気持ちが 高校総体に
何度も出場しているバスケの強豪高、桜宮高校への進学につながったそうです。

男子生徒は学業もトップクラスと優秀。
大学への進学の際に部活動で主将を務めていた というのは推薦入学の際に
大きなアピールポイントになるため、自ら立候補して主将になった ということ
です。

男子生徒の母親が 息子の様子がおかしいことに気付いたのが12月16日頃。

12月18日には練習試合があり、男子生徒は体罰を受けます。
(「10発たたかれた」と母親に言っていた)

心配した男子生徒の母親は 翌日の19日には練習試合を観戦。
母親は顧問に「主将であることに悩んでいる」と相談。
この際、顧問は「キャプテンを辞めさせようと思っている」と返事。
生徒から悩みを聞いていた母親は「すぐに辞めさせてもらってもかまいません」と
答えたといいます。
しかし、主将交代はないまま22日の練習試合を迎えました。

このとき、主将交代がなかった経緯、これがまた男子生徒を精神的に追い詰める
酷いものでした。

練習後「キャプテンがしんどい」と生徒が顧問に打ち明けると、
顧問は「じゃあ、Bチーム(二軍)でいいのか」と迫りました。
最終的に「キャプテンを続けるのか」という問いに、生徒は「頑張ります」と答え、
面談を終えたそうです。

帰宅後、
「今日も30~40発ぐらいたたかれた」
「Bチームでいいのかと言われ固まって何も言えなかった」と母親に打ち明けた
そうです。

この翌日の23日、自宅で制服のネクタイで首をつり男子生徒が自殺しているのが
発見されます。

男子生徒への体罰は 顔が腫れたり唇が切れるほど酷かったようです。

男子生徒の通夜で父親のあいさつが終わった後、顧問は母親に呼ばれ、祭壇の前に。
「(息子の)顔を見てやってください。体罰の痕が分かるでしょう。
これは指導ですか。体罰ですか」。母親の問いかけに、顧問はその場で
「体罰です。すいません」と謝り、母親は涙を流していたといいます。

私も中学生時代、何度も教師からビンタをされた経験はありますが、
顔が腫れあがるほど というのは 体罰や指導というよりも 
「暴行傷害」事件でしょう。

腹立たしいのは この暴力顧問教師に体罰をやめさせる機会は何度もあったのに、
学校や教育委員会が適切な処置を取らなかったことです。

「桜宮高のバスケ部では体格のいい男性教師による体罰が日常的に行われている」
「バスケ部以外の運動部の生徒たちもその様子に怯えている」――。

 市教委などによると、バスケ部顧問の体罰に関するこうした情報は、
11年9月上旬に市の公益通報窓口に匿名電話で寄せられていたそうです。

市は市教委に調査を回し、市教委は桜宮高校に体罰の有無について事実確認するよう
調査を命じましたが、市教委がこのとき同校の前校長(当時校長)に指示したのは、
顧問への聞き取り調査のみ。

前校長は10月中旬に聞き取りを行い、バスケ部顧問は体罰そのものを即座に
否定したので前校長はわずか15分間の顧問への調査をもとに
「体罰の存在は認められない」と市教委に回答し、市教委もこれを鵜呑みにしていた
のです。

また、自殺の前日には バスケットボール部の技術指導担当の教員2人が
生徒が顧問から体罰を受けるのを見ながら黙認していたことが明らかになっています。

2人は男子バスケ部と女子バスケ部の指導を担当。
22日の練習試合中、顧問が生徒の頬をたたくのを目撃したが、制止したり、
学校に報告したりしなかったということです。
2人は顧問の教え子で、校長に対し「恩師であり、指導としてやっているから
止めようとはしなかった」と説明しているといいます。

口下手で責任感の強いこの男子生徒は 顧問からリーダー論の本を借りて読むなど、
必死に期待に応えようとしていた様子がうかがえます。

遠方に住み、やはりバスケの強豪校でプレーをしていた兄から電話で
「気持ちを手紙に書いて渡したら」とアドバイスを受け、
生徒は19日、「今私の思っていること」と題し、顧問宛ての手紙をしたためた
そうです。

翌日には その手紙を学校に持参しましたが、チームメートから
「こんなこと書いたら、また怒られる」と止められ、渡せずじまいで終わって
います。

つまり、主将であるこの男子生徒が一番激しい体罰を受け精神的にも追い込まれて
いたものの、他の部員も この顧問の体罰におびえていた ということですね。

この顧問教師、男子生徒の自殺後、大阪市教育委員会の聞き取り調査に対して、
体罰は部を強くするために「必要だと思う」と回答していたことが明らかに
なっています。

私が学生の頃なんかは 先生にビンタされる、罰としてうさぎ跳びをさせられたり
校庭をヘロヘロになるまで走らされる等というのは ほとんどの生徒が受けたことが
あるのではないかというくらい、当たり前になっていたところがありました。

体罰と愛のムチの境目が難しいですし、先生が生徒にまったく手を挙げることなく、
適切に指導ができれば それが一番良いのでしょうけど、生徒によっては
全く教師の言うことを聞かず、他の生徒や教師にまで暴力をふるうような、
荒れている生徒も中にはいるので、それが無理な場合も 時としてあるかと思います。

しかし、この生徒は顧問からリーダー論の本を借りて読んだり、休みの日まで
自主練習をするほど熱心に部活動に打ち込んでいましたし、期待に応えようと
必死で頑張っていたわけですから、こんな素直で真面目な生徒に 体罰というのは
そもそも必要ないはずです。

ましてや 顔が腫れるほどまでに叩く というのは もはや犯罪ですね。
絶対にあってはならないことと思います。
怒りがこみ上げます。


元プロ野球投手の桑田真澄さんが 体罰について 自らの経験を踏まえて
「子どもの自立を妨げ、成長の芽を摘みかねない」と指摘されている記事が
素晴らしいと思いましたので、ご紹介しておきます。


+++++++

体罰問題について、元プロ野球投手の桑田真澄さん(44)が朝日新聞の取材に応じ、
「体罰は不要」と訴えた。
殴られた経験を踏まえ、「子どもの自立を妨げ、成長の芽を摘みかねない」と指摘した。

 私は中学まで毎日のように練習で殴られていました。
小学3年で6年のチームに入り、中学では1年でエースだったので、上級生のやっかみも
あったと思います。殴られるのが嫌で仕方なかったし、グラウンドに
行きたくありませんでした。今でも思い出したくない記憶です。

 早大大学院にいた2009年、論文執筆のため、プロ野球選手と東京六大学の
野球部員の計約550人にアンケートをしました。

 体罰について尋ねると、「指導者から受けた」は中学で45%、高校で46%。
「先輩から受けた」は中学36%、高校51%でした。「意外に少ないな」と
思いました。

 ところが、アンケートでは「体罰は必要」「ときとして必要」との回答が
83%にのぼりました。「あの指導のおかげで成功した」との思いからかも
しれません。
でも、肯定派の人に聞きたいのです。指導者や先輩の暴力で、失明したり
大けがをしたりして選手生命を失うかもしれない。それでもいいのか、と。

 私は、体罰は必要ないと考えています。「絶対に仕返しをされない」という
上下関係の構図で起きるのが体罰です。
監督が采配ミスをして選手に殴られますか? スポーツで最も恥ずべき
ひきょうな行為です。
殴られるのが嫌で、あるいは指導者や先輩が嫌いになり、野球を辞めた仲間を
何人も見ました。スポーツ界にとって大きな損失です。

 指導者が怠けている証拠でもあります。暴力で脅して子どもを思い通りに
動かそうとするのは、最も安易な方法。
昔はそれが正しいと思われていました。でも、例えば、野球で三振した子を
殴って叱ると、次の打席はどうすると思いますか? 
何とかしてバットにボールを当てようと、スイングが縮こまります。
それでは、正しい打撃を覚えられません。「タイミングが合ってないよ。
どうすればいいか、次の打席まで他の選手のプレーを見て勉強してごらん」。
そんなきっかけを与えてやるのが、本当の指導です。

 今はコミュニケーションを大事にした新たな指導法が研究され、多くの本で
紹介もされています。子どもが10人いれば、10通りの指導法があっていい。
「この子にはどういう声かけをしたら、伸びるか」。時間はかかるかもしれないけど、
そう考えた教え方が技術を伸ばせるんです。

 「練習中に水を飲むとバテる」と信じられていたので、私はPL学園時代、
先輩たちに隠れて便器の水を飲み、渇きをしのいだことがあります。
手洗い所の蛇口は針金で縛られていましたから。
でも今、適度な水分補給は常識です。スポーツ医学も、道具も、戦術も進化し、
指導者だけが立ち遅れていると感じます。

 体罰を受けた子は、「何をしたら殴られないで済むだろう」という後ろ向きな
思考に陥ります。それでは子どもの自立心が育たず、指示されたことしかやらない。
自分でプレーの判断ができず、よい選手にはなれません。そして、日常生活でも、
スポーツで養うべき判断力や精神力を生かせないでしょう。

「体罰は自立妨げ成長の芽摘む」桑田真澄さん経験踏まえ

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